



ここ数年、広告などでよく目にするようになった「VOD(ブイ・オー・ディー)」という言葉。VODとはどうやら、映画やドラマ、アニメといった動画コンテンツをインターネットでいつでもどこでも視聴できる、今とても人気の次世代サービスだとか。
ここでは、あまりVODに馴染みがない。それって何?という方へ、VODとは何か?サービスの基本知識や種類、利用するメリットなど、VODについてしっかり解説・ご紹介します。
次世代の動画配信サービス!VODとは?
VODとは「ビデオ・オン・デマンド(Video On Demand)」の略称で、動画配信サービスのことを指します。もっと詳しく(Wikipedia)
動画配信サービス(VOD)は、パソコンやスマートフォン/タブレット、TV、ゲーム機といったデバイスを使って、インターネット経由で動画を配信するサービス。配信されている動画コンテンツは、公開・放送済みの映画やドラマ・アニメや、オリジナルコンテンツが主となっています。
これまでは、ビデオ/DVDを借りたいと思ったら、レンタルビデオ店まで足を運ぶ必要がありましたが、VODの登場により、オンラインでビデオ/DVDのレンタルができるようになりました。オンラインのレンタルビデオ店ということで「デジタルレンタル」「電子レンタルビデオ」などと呼ばれることも。
場所や時間を選ばず、いつでもどこでも自分の好きなタイミングで、観たい映画やドラマ・アニメを視聴できるだけでなく、料金プランや機能の充実、コンテンツも豊富ということで、従来のレンタルビデオに代わって、2018年頃から人気急上昇中です。
代表的なVODサービス例として、Hulu(フールー)、U-NEXT(ユーネクスト)、Amazonプライムビデオ、Netflix(ネットフリックス)、dTV(ディーティービー)、dアニメストアなどがあります。
VODの種類4つとそれぞれの特徴を解説
VODと一口に言っても、VODの種類(料金システム)は一つではなく複数存在しており、大きく分けて4つのカテゴリーに分類されます。サービス提供会社によって、扱っている料金システムが異なるので、事前に種類を知っておくと、VODを選ぶ際の良い参考になる筈です。それでは、順番に見ていきましょう!
SVOD(定額制動画配信サービス)
SVOD(エス・ブイ・オー・ディー/Subscription Video on Demand)とは、定額制動画配信サービスのこと。ユーザーが毎月定額料金を支払えば、配信されている動画コンテンツを好きなだけ視聴できるシステム。VODの中でも最もメジャーな種類です。代表的なサービスには、Hulu、U-NEXT、Amazonプライムビデオなどがあります。
AVOD(広告型動画配信サービス)
AVOD(エー・ブイ・オー・ディー/advertising video on demand)とは、広告型動画配信サービスのこと。動画内に広告が入る代わりに、ユーザーは無料で動画を視聴できるシステムです。代表的なサービスには、YouTube、ニコニコ動画、TVerなどがあります。
PPV(都度課金制動画配信サービス)
PPV(ペイ・パー・ビュー/ pay per view)とは、都度課金制動画配信サービスのこと。定額制とは異なり、ユーザーが観たい作品毎に、その都度課金するシステムです。PPVには、さらに大きく分けて2つのカテゴリーが存在します。(以下に詳細記載)代表的なサービスには、iTunes、Google Playなどがあります。
TVOD(レンタル型都度課金制動画配信サービス)
TVOD(ティー・ブイ・オー・ディー/transactional video on demand)とは、「レンタル型」都度課金制動画配信サービスのこと。実店舗型のレンタルビデオと同様、ユーザーは観たい動画にのみ料金を支払い、レンタル期間内で視聴できるシステムです。
EST(「買い切り型」都度課金制動画配信サービス)
EST(イー・エス・ティー/ Electric Sell-Through)とは、「買い切り型」都度課金制動画配信サービスのこと。ユーザーは観たい動画のみを購入することができるシステム。買い切りのため、基本的に視聴期間の制限はありませんが、ユーザーがコンテンツの所有権を有するタイプと、購入したサービス上で無期限に視聴はできるが、コンテンツの所有権を有さないタイプが存在します。
代表的なサービスを見てみると、配信されているコンテンツも、VODの種類によって異なっているのがわかります。公開・放送済みの動画コンテンツの場合、定額制・レンタルが主流なのに対し、オリジナルコンテンツを提供している場合は、広告システムを利用されていることが多いようです。
また、いずれか1つの料金システムを取り扱っているサービス(例:Hulu、Netflix)もあれば、SVOD+PPVといった、システム混合型のサービス(例:Amazonプライムビデオ、dTV)も存在します。選択肢が欲しいユーザーにとっては、定額制プランとレンタル両方を取り扱ってくれるのは嬉しいですよね。
何ができる?人気の秘密は?VODを利用するメリット7つ
「動画を観るだけならレンタルで良いじゃん?」
いえいえ、VODは動画が観られるのは勿論ですが、それ以外にも活用するメリットがたくさんあります。ここでは、インターネット配信だからこそ実現された、VODの良いところを一緒に見ていきましょう。
①映画やドラマ、アニメがいつでもどこでも視聴できる
ここまででも何度かお伝えしていますが、VODはテレビ番組や映画館と違い、公開・放送済みの動画コンテンツやオリジナルコンテンツを扱うため、既存の動画コンテンツが豊富。いつでもどこでも、場所や時間を選ばず、好きな時に好きなだけ動画が楽しめます。
②途中再生やシーズン物のイッキ見も可能
VODなら、通勤途中に数分だけ動画を観て途中で止めても、後で見たい時に再生ボタン1つで続きから視聴できます。さらに、ドラマ・アニメのシーズン物や溜めておいた映画を、休日にイッキ見だって出来ちゃいます。
③TVを見逃しても安心!リアルタイム配信や見逃し配信あり
提供されている機能によっては、スポーツ中継やテレビ番組リアルタイム配信や、ドラマの見逃し配信を利用することが可能。
「会社の残業でドラマの時間に間に合わない!」「友達と集まって、リアルタイムでスポーツ観戦したい!」といった時に大活躍です。
④サービスによって特徴あり。幅広いジャンルが楽しめる
現在、日本には10社以上のVODサービス提供会社がありますが、配信しているコンテンツのジャンルや数も、それぞれに特徴があります。
例えば、HuluやU-NEXTは総合力が高く、ビデオマーケットなら国内最大級の作品数を揃えていたり、dアニメストアならアニメ作品数で国内トップクラス、DAZNはスポーツ観戦に特化など、サービス毎に特徴が見られるので、比較したりしながら、自分に最も合うVODを探すことができます。
⑤ダウンロード機能でネットがなくても動画が見れる
ほとんどのVODサービスには「ダウンロード機能」というモノがついており、動画を自分のアカウントにダウンロードすることができます。これにより、旅行先などのインターネットが繋がりにくい場所でも、気にせずオフラインで動画を視聴することができます。
⑥月額制や個別課金など利用プランが選べる
実店舗のレンタルビデオでは利用プランなどを選ぶことはできませんが、VODなら月額制や個別課金といった料金が選べ、支払い方法も豊富です。また、プランやお支払い方法によって特典がある場合もあり、普通にビデオ/DVDをレンタルするよりお得です。
動画が大好きで、月に何本も動画を観る人なら月額制、時々映画が観たい・観たい動画だけにお金を払いたいのであれば個別課金と、自分の希望に合わせて選ぶとコスパが良くなります。
⑦無料トライアルができて広告(CM)もなし!
VODサービスは「無料体験」が用意されていることが多く、「いきなり課金するのはちょっと…」という方も安心して登録することが可能。しかも、無料期間が2週間〜1ヶ月の場合も多いので、しっかり使ってみてから本登録するかどうかを決められます。
また、YouTubeやニコニコ動画などの動画配信サービスと違い、動画視聴の最中に、広告が流れてくることもありません。
いかがでしょうか?どれも普通のレンタルビデオ店では不可能なことばかりかと思います。特に素晴らしいのが、オフラインで視聴できる「ダウンロード機能」。インターネット環境がなくても、好きな場所で動画を楽しめたら最高ですよね!
VODは、とにかく自由度が高いところが最大の魅力と言えます。
誰でも利用しやすい!料金設定や支払い方法
「何ができる?人気の秘密は?VODを利用するメリット7つ」では、月額制や個別課金など利用プランが選べるということについてもお伝えしましたが、
「やっぱり高いんじゃないの?」「クレジットカード持ってないけど大丈夫?」
といった心配をされている方もいらっしゃいますよね?そこで、もう少し詳しく「料金/支払い」についてみていきたいと思います。
コスパ◎定額制なら平均1,000円程で動画見放題!
料金システムは基本的に「定額制」と「個別課金」に分かれます。
定額制なら、平均月額料金は1,000円程。安いところで月額400円、高いところで月額2,000円ほどになっています。個別課金なら、平均300円前後。安い作品で1本200円、高い作品で1本500円ほどが相場のようです。
いずれも、レンタルビデオ店への移動時間や掛かる金額などを考えると、普通にレンタルするより確実に安くなる可能性が高いと言えます。
選べる多彩な支払い方法!チケットやギフトも利用可能
インターネットサービスでは、現金が使えないので「支払い方法」は非常に気になるところですよね。現在、各VODサービスで使用できる支払い方法の種類は下記の通りです。(※サービス提供会社によって利用できる支払い方法の範囲は異なります。)
- クレジットカード
- ドコモ払い
- auかんたん決済
- ソフトバンクまとめて支払い・ワイモバイルまとめて支払い
- PayPal
- Huluチケット
- iTunes Store決済
- Yahoo!ウォレット
- mineoオプションサービス
- Amazonアプリ内決済 など
支払い方法は、VODサービス毎に特徴があり、クレジットカードを持っていない方や、支払い方法をまとめたい方にも嬉しい料金システムが用意されるなど、各社それぞれ工夫されているので、登録前には必ず確認することをおすすめします。
学生さんの場合やスマートフォンのキャリアによっても、特典が受けられたり、料金がお得になることがありますよ!
ほとんどがマルチデバイスに対応!好きなデバイスで観れる
VODは基本的にパソコン、スマホ/タブレット、テレビ、ゲーム機で視聴することが可能です。(※サービスによって使える機器は異なります)もしテレビにVODアプリが登録できていれば、リモコン1つで、いつもの番組を観る時と同じように、映画やドラマを楽しめるということですね。
これだけ色々なデバイスで動画を観られるのも、デジタルレンタルであるVODならではの特徴。下記では、各デバイスでVODを視聴する方法を簡単にご紹介していますので、VOD選びのヒントとしてご活用ください。
パソコンで視聴する方法!サービスページでログインするだけ
サービスによって操作画面は異なりますが、基本的には次の4ステップだけで、簡単に動画を視聴することができます。
スマホ/タブレットで視聴する方法!アプリをダウンロードしよう
こちらもサービスによって操作画面が異なりますが、次の4ステップだけで、同じく動画を簡単に視聴することができます。
テレビで視聴する方法!専用機器があればOK
次にテレビですが、テレビの場合は主に3つの視聴方法があります。全く難しくはないので、VODをテレビ観たいという方は是非、参考にしてみてください。
- パソコンとテレビをHDMIで繋いでミラーリング(一番簡単です)
- VODに対応しているテレビを購入する(買替え予定がある方向け)
- ゲーム機を接続してアプリをダウンロード(対応機器を持ってる場合)
- 別売りの視聴端末を購入して接続する(これが一般的です)
視聴端末には色々な種類がありますが、有名で人気のある端末は「Fire TV Stick」と「Amazon Fire TV」です。コスパも良いので、気になった方は見てみてくださいね。
VOD初心者におすすめするVODサービス3選+α
ここまでVODについて解説してきましたが、さっそく「VODを試してみたい!」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんな方のために、VOD初心者でも安心してお試し利用ができる人気の有名サービスをいくつかご紹介します。
料金が気になる方も、初回登録時のみ無料体験が利用できるので、安心してサービスを覗いてみてください。(無料期間は2回目以降の利用ができないので注意しましょう。)
Hulu:総合力とコスパが◎定額制のスタンダード
Huluは、海外ドラマの配信が非常の早く、リアルタイムでは「ウォーキング・デッド」など大人気作品を配信するFOXチャンネルなどをどこよりも早く配信。国内ドラマやバラエティも豊富な人気VODサービスです。
お試し期間 | 2週間(14日間) |
料金 | 月額:1,026円(税込) |
作品数 | 約60,000本 |
取扱ジャンル | 国内ドラマ・映画、海外ドラマ・映画、韓流ドラマ、アニメ、ドキュメンタリー、特撮、音楽、キッズ、オリジナル作品 など |
メリット
- レンタル・追加料金なし&見放題作品数約60,000本
- 日テレ作品や海外ドラマに強い
- 新作映画の配信が激早
デメリット
- 韓国やアジアドラマは少ない
- 日本語吹き替えが少ない
- 1つのアカウントで複数人の同時視聴はできない
2週間以内の解約で完全無料(1,026円→0円)
※本ページの情報は2023年5月時点のものです。最新の配信状況についてはHuluをご確認ください。
U-NEXT:総合力+電子書籍やレンタルにも対応
U-NEXTは、見放題作品数業界No.1(2019年5月時点)!海外・国内新作や人気コンテンツがいち早く観られるだけでなく、アニメやNHKドラマなど幅広いジャンルが視聴可能。電子書籍も読める魅力的なサービスです。
お試し期間 | 31日間(加入特典:600ポイント付与) |
料金 | 月額:2,189円(税込) |
作品数 | 約170,000本 (見放題作品140,000本、レンタル作品30,000本 |
取扱ジャンル | 国内ドラマ・映画、海外ドラマ・映画、韓流ドラマ、アニメ、ドキュメンタリー、キッズ、アダルト、書籍、オリジナル作品 など |
メリット
- 見放題作品数140,000本で業界No.1
- 雑誌や漫画、電子書籍にも対応
- 新作映画の配信が激早
デメリット
- 月額2,189円(税込)でやや高め
- 新作映画は基本的にレンタル(毎月付与されるポイントが使える)
- 国内・海外ドラマ作品には弱い
31日以内の解約で完全無料(2,189円→0円)
※本ページの情報は2023年5月時点のものです。最新の配信状況についてはU-NEXTをご確認ください。
Amazonプライムビデオ:プライム会員特典がGood
Amazonプライム・ビデオは、オリジナル作品をはじめとする約30,000本の動画が視聴可能。Amazonプライム会員特典付きの底コスパでお得に人気動画を楽しめるところが最大の魅力です。
お試し期間 | 30日間 |
料金 | 月額:500円(税込) |
作品数 | 約30,000本 |
取扱ジャンル | 国内ドラマ・映画、海外ドラマ・映画、バラエティ、アニメ、ドキュメンタリー、キッズ、オリジナル作品 など |
メリット
- 見放題サービスの中でも超低コスパ
- Amazonプライム会員特典あり
- 話題のオリジナル作品が視聴できる
デメリット
- 都度課金作品(レンタル)あり
- 情報量が多すぎて使いづらい
- 支払い方法の選択肢が少ない
30日以内の解約で完全無料(500円→0円)
※本ページの情報は2023年5月時点のものです。最新の配信状況についてはAmazonプライム・ビデオ
【こちらもイチオシ】dTV:オリジナルコンテンツ好きなら!
dTVは、NTTドコモが運営する定額制の動画配信サービスです。ドコモユーザーだけでなく、誰でも登録・利用することが可能。有名海外ドラマが一早く視聴でき、音楽好きにはたまらないライブ映像やカラオケも楽しめます。
お試し期間 | 31日間 |
料金 | 月額:550円(税込) |
作品数 | 約120,000本(音楽関連作品を含む) |
取扱ジャンル | 国内ドラマ・映画、海外ドラマ・映画、韓流ドラマ、アニメ、ライブ、ミュージックビデオ、バラエティ、ニュース、キッズ、オリジナル作品など |
メリット
-
ドコモユーザー以外でも登録可能
-
月額料金が安く低コスパ
-
ライブ映像やミュージックビデオも楽しめる
デメリット
- 都度課金作品(レンタル)あり
- 1アカウントで複数人の同時視聴はできない
- 支払い方法の選択肢が少ない
31日以内の解約で完全無料(550円→0円)
※本ページの情報は2023年5月時点のものです。最新の配信状況についてはdTVをご確認ください。
【外伝】ホテルのVODについて
VODと言えば、ホテルを利用した際に、部屋にVODが付いていたという経験はありませんか?
実はホテルで用意されているVODは、ここでご紹介した一般的なVODとは異なり、ホテルが独自で設置している設備になります。そのため、利用料金や使い方、視聴できる動画もホテルによって全く違います。
もし今後、ホテルを利用される機会があれば、VODの有無を確認してみるのも楽しいかもしれません。使い方がわからない場合は、ホテルの方に問い合わせてみてくださいね。
VODがおすすめなのはこんな人!
お家で外で、動画をいつでも楽しめる動画配信サービス「VOD」。なかなか便利なサービスであるということが、お伝えできたでしょうか?最後に、VODを是非おすすめしたい方についてご紹介したいと思います。
- 時間や場所を選ばず動画を楽しみたい。
- レンタルビデオ店に行くのが面倒、時間がない…
- 週末は家に引きこもってイッキ見したい!
- コスパ重視!月に何本も映画やドラマを見るタイプ
- スポーツやアニメ、アダルトなど、特定の動画をいっぱい観たい!
- 子供用にいつでもアニメを観れるようにしておきたい。
- どのサービスが良いかわからないけどVODに興味ある!
「あ、自分だ!」と感じたら、是非一度VODを使ってみては?それでは、また別の記事でお会いしましょう♪
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